不眠症とローヤルゼリー
目次
1. 不眠症とは?
「不眠症」とは、睡眠障害の一種です。その名称からもわかるように十分に眠ることができない状態を指します。
単なる寝不足との違いは不眠状態が継続しているかどうかで判断することができます。
よく眠れないことが週に2回以上あり、その状態が一ヶ月以上続いていたら不眠症であるといえるでしょう。
また、不眠の症状を抱えている患者自身が眠れないことに悩んでいたり、苦痛を感じていたりする場合も不眠症であるといえます。
2. 不眠症の4つの種類
不眠症はその症状ごとに4つの種類に分類することができます。
- 入眠困難…なかなか寝付くことができない
- 中途覚醒…眠りの途中で何度も目が覚めてしまう
- 早朝覚醒…本来起きたい時間の何時間も前に目が覚めてしまい、その後再び眠りにつくことは困難
- 熟眠障害…眠りが浅く、たくさん寝たはずなのに疲れがとれず眠った気がしない
上記の症状は幾つも重なって引き起こされる場合もあります。
3. 不眠により引き起こされるリスク
不眠症状が続くことでさまざまな体調不良が引き起こされます。
不眠によって引き起こされる主なリスクは以下の通りです。
- 注意力が散漫になり作業効率が低下する
- 眠気や疲れがなかなかとれない
- 食欲が高まるホルモンの分泌が促され太りやすくなる
- 高血圧や糖尿病を引き起こす危険性が高まる
症状が悪化することにより重大な生活習慣病を引き起こしたり、日常生活に支障をきたしたりする恐れもあります。
症状が続いている場合には単なる寝不足だと軽く考えずに、専門医の診察を受けるようにしましょう。
4. 不眠の4つの要因
不眠が引き起こされる原因は大きく4つの要因に分類することができます。
不眠の4つの要因とそれぞれに該当する不眠の原因については以下の通りです。
【不眠の要因1】環境要因
時差や暑さ、騒音、明るさ等による一時的な環境の変化やそれによるストレスが原因になって引き起こされる不眠です。
人によっては枕や布団が変わっただけでも眠れなくなる場合もあるでしょう。
環境要因によって引き起こされる不眠は多くの場合一過性であり、原因となる環境を改善することで不眠症状も改善されます。
【不眠の要因2】身体要因
痛みやかゆみを伴う病気や症状(外傷や関節リウマチ、湿疹、蕁麻疹、むずむず脚症候群等)が原因で引き起こされる不眠です。
その他にも喘息の発作や睡眠時無呼吸症候群、頻尿、加齢によって引き起こされる場合もあります。
病気や症状が原因の場合、症状が改善することによって不眠症状も改善されます。
加齢が原因の場合にも医師の診察を受けることで、
症状を改善したり、不眠の悩みを軽減したりすることができるでしょう。
むずむず脚症候群とは?
脚の不快感(痒みや痛み、ほてり等)と同時に、脚を動かしたいという強い欲求が生じる病気です。
メカニズムはまだ解明されておらず不明な点も多い病ですが、遺伝や鉄の欠乏、神経機能障害に関連することはわかっています。
じっとしていることで症状が強くなり、反対に脚を動かすことで症状が軽減したり、消滅したりします。
夕方から夜にかけて症状があらわれ、特に就寝時に症状が強まるため不眠の原因にもなります。
【不眠の要因3】心の要因
ストレスや悩み、不安、怒り、悲しみ、イライラ、精神的なショック等が原因で引き起こされる不眠です。
一過性で済む場合もありますが、うつ病や神経症、統合失調症等の精神疾患を患っている、もしくは、これから患ってしまう危険性も少なくなく、深刻化する危険性もあるため注意が必要です。
心の要因によって引き起こされる不眠も他の要因で引き起こされる不眠と同様に原因を取り除けば症状も改善に向かいます。
ストレス社会と呼ばれる現代では難しいかもしれませんが、まずは、自分にあったストレスや負の感情の上手な発散方法を見つけ、溜め込まないようにすることが大切です。
心の健康と自律神経
心臓を動かしたり、食べ物を消化したり、血圧を調整したり、汗をかいたり等、身体の活動のおよそ90%は自分の意志とは関係なく24時間年中無休で行われています。
そのような活動をコントロールしている神経を自律神経といいます。自律神経が正常に働いているからこそ、身体と精神の健康を維持することができるのです。
- 交感神経…主に活動時や緊張時に働く
- 副交感神経…主に休息時やリラックス時に働く
自律神経は交感神経と副交感神経の2種類の神経からなり、2つの神経が交互にバランス良くシーソーのように働くことで身体の機能を正常に保っています。
通常であれば、睡眠時には副交感神経が優位に働き、身体の興奮を沈め、リラックスしやすい状態にすることで、自然に睡眠に入ることができるようになっています。
しかしながら、ストレス等で心に負荷がかかった状態が続くと、交感神経が優位に働き続け、身体と精神の興奮状態も続いてしまいます。
それにより、なかなか眠ることができなかったり、眠ることはできてもすぐに起きてしまったりといった睡眠障害を引き起こしてしまうのです。
【不眠の要因4】生活習慣要因
アルコールやカフェイン、ニコチンを摂取することで引き起こされる他、薬の副作用(抗がん剤や抗うつ薬、副腎皮質ステロイド等)や、運動不足等が原因で引き起こされる不眠です。
運動不足は良い睡眠の妨げになってしまいますが、逆に言うと、適度な運動を習慣的に行うことによって良い睡眠を得やすくなります。
特に朝と夕方の2回、軽い体操や運動を行うことがオススメです。
朝、太陽の光を浴びながら運動することで体内時計をリセットすることができ、夕方に再び軽く運動することによって適度な疲労感とリラックス感を得ることができます。
一人で悩みを抱え込むことは不眠の悪化につながってしまいます。
どの要因による不眠でも、一人で解決することが困難な場合には専門医に相談するようにしましょう。
5. ローヤルゼリーで不眠改善
多くの健康作用を持つ自然の妙薬・ローヤルゼリーは不眠症状の改善にも効果を発揮します。特に身体要因と心の要因によって引き起こされる不眠の改善に効果的です。
ローヤルゼリーに含まれる不眠症改善に効果的な成分とそれぞれの働きについては以下の通りです。
トリプトファン
快眠効果のある神経伝達物質・セロトニンの合成において重要な役割を担う成分です。
必須アミノ酸の一つであり、体内では合成することができないため食事等で外から摂取する必要があります。
適度に摂取することで睡眠サイクルや時差ボケの改善に効果を発揮します。
また、うつ症状や不安感を軽減したり、興奮や不快感を抑制したりする作用もあります。
γ-アミノ酪酸(GABA)
ビタミンB6等を原料とするアミノ酸の一種。
自律神経のうち副交感神経を優位に働かせることで、身体の緊張をほぐし、心を落ち着かせる作用があります。
また、リラックス時に脳内で発生するα波を増加させる作用もあり、脳の興奮を沈め、精神状態を安定化させる作用もあります。精神の健康に大きく関わる成分です。
体内でも生成することが可能ですが、不足している場合には食事等で外から摂取する必要もあるでしょう。
マグネシウム
神経の興奮を抑制し、精神を安定させる作用があります。
睡眠障害のうち錯眠に分類される症状に関わりの深い成分で、適度に摂取することによって夢遊病、夜驚症、むずむず脚症候群等の睡眠時の異常行動や症状を予防・改善することが可能です。
また、入眠までの時間を短くしたり、悪夢を予防したりする効果もあります。
ビタミンB1(チアミン)
エネルギーの生産をサポートすることで脳神経の働きを正常に保つ作用があります。
脳神経の働きが整うことによって、脳と脊髄からなる中枢神経や、そこから伸びる末端神経の働きも整えられます。
不足することによってイライラしたり、怒りっぽくなったり、集中力が低下したり、手足の痺れを引き起こしたりします。
ビタミンB12
光刺激に対する反応を正常化することで体内時計の乱れを直し、
"睡眠・覚醒"の睡眠リズムを整える作用があり、睡眠障害の改善に大きな効果を発揮します。
また、神経機能にも関わりが深く、腰痛や肩こり、手足の痺れ、神経痛等の改善にも役立ちます。
葉酸
赤血球の合成に関わり、適度に摂取することによってむずむず脚症候群による身体の痒みや痛み等の不快感を軽減します。
過度に摂取し過ぎてしまうと神経障害や蕁麻疹、皮膚炎等を引き起こしてしまう危険性があります。
サプリメントで葉酸を摂取している場合には過剰摂取しないように用法用量をきちんと守ることが大切です。
ビタミンB6
神経伝達物質の合成に関わりの深い成分です。
睡眠を促すセロトニンや神経の興奮を抑えるγ-アミノ酪酸(GABA)等の合成を促すことで、
精神状態を正常化し、安定させる作用があります。
過度に摂取すると感覚神経に異常が発生し、手足の痺れや痛みを引き起こします。
通常の食事では過剰摂取の心配はほとんどありませんが、サプリメント等で摂取する場合には注意するようにしましょう。
アセチルコリン
神経伝達物質の一種。ストレス等で普段優位になりがちな交感神経の働きを抑制し、副交感神経を優位に働かせることで、自律神経の活動バランスを整える作用があります。
不眠の原因となるイライラやうつ症状等を軽減し、心を安定させることで、快眠へと導く効果が期待できます。
鉄
体中に酸素を運搬するヘモグロビンの合成に必要不可欠な成分。
十分に摂取することによって身体の冷えや不快なだるさ、イライラ等を軽減する作用があります。
また、むずむず脚症候群とも関わりが深く、不足することで症状を引き起こす原因になります。
カルシウム
緊張や興奮を抑制し、イライラや不安感、過敏症等の症状を和らげる効果があります。
血中のカルシウム濃度が不足することによって、イライラや心の不安感等を引き起こしますが、カルシウムの摂取量が不足しているからといって、すぐにイライラしてしまうわけではありません。
健康な人であれば、摂取量が少なくても、骨に貯蔵されているカルシウムが血液中に溶かされることで、血中のカルシウム濃度はある程度保たれる仕組みになっているためです。
しかしながら、骨のカルシウムを溶かしてしまうわけですからそのままにしておくと骨が脆く弱くなってしまうでしょう。
カルシウムは不足しやすい成分でもあるので、進んで摂取するように心がけましょう。
カリウム
ナトリウムと協力して細胞内外の浸透圧を正常に保つ働きがあり、浸透圧が正常に保たれることによって、細胞も正常に働くことができます。
ナトリウムとカリウムのバランスが崩れると浸透圧も乱れ、頻尿や不安感、イライラ等のさまざまな不定愁訴の原因となってしまいます。
また、細胞外のカリウム濃度によって"睡眠・覚醒"の睡眠リズムがコントロールされているともいわれており、良い睡眠を得るために欠かせない成分の一つでもあります。
不定愁訴とは?
不定愁訴とは、体調が悪いという自覚症状はあっても原因となる病気が見つからない状態を指します。
頭痛やイライラ、めまい、しびれ、腹痛、便秘、睡眠障害等、人によって症状はさまざまです。
自律神経失調症や更年期障害も不定愁訴に該当します。
6. ローヤルゼリーは薬ではない
ローヤルゼリーは薬ではないため、飲んですぐに症状を治すことはできません。
また、ローヤルゼリーだけに頼っていても良い効果を得ることはできません。生活習慣や食生活、運動面を全く改善していないのに、ただローヤルゼリーの摂取だけを続けても焼け石に水だといえます。
あくまでも良い生活習慣を送っている上で、摂取を続けることによって十分な効果を得ることができるのです。
このように、ローヤルゼリーは万能ではありませんが、摂取することによって不眠症状の改善に有効な栄養素だけではなく、不足しがちなさまざまな栄養素も身体に取り入れることができます。
摂取を続けることによって、不眠症状が改善するだけではなく、その他の気になる身体の症状も改善し、健康な生活を送ることができるようになるでしょう。